ガーナでレントゲン(2)
レントゲン撮影の流れ
今から20年以上前、2000年に青年海外年協力隊としてガーナに派遣された時の話です。
私は、ガーナのウエスタン州、セフィ・アサフォという町のカトリック系の病院でレントゲン撮影とエコー検査の技術を、現地の職員(カウンターパート)に指導する名目で派遣されました。
今回は、ガーナでのレントゲン撮影の流れをお話ししたいと思います。
患者は診察にてレントゲンが必要だと判断されたら、ドクターからリクエストフォームを書いてもらいます、日本でいうレントゲン撮影伝票みたいな感じです。患者はこの紙をもってレントゲン室に来ます。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/441b5bd8e82d0a7b65eb9da406195352-527x700.jpg)
PAIDの判がありますが、お金を払ったら押してもらいます、判がないリクエストフォームを患者が持ってきたら、お金を請求します、お金を持ってない場合は撮影しません。(可哀そうですが)
右上の鉛筆にて書いてある8000が値段です、当時の8000セディは2USドルぐらいだったと思います。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/9b7646c4532c2b7e856dec4af8f8ae72-700x527.jpg)
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/7b257ad2192b1ecf39f0086abc3f9e81-700x527.jpg)
3種類ぐらいだったので、使ってないものが多かったです。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/599b9fa879eb2440092c574009691c2a-700x527.jpg)
なぜか、増感紙のサイズとカセッテのサイズが違ってました。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/9dbd1a3249b048c218d99e7b6550d9a9-700x527.jpg)
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/79b55bfc5ec8462668f1a50277185e2d-700x527.jpg)
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/456864c67165ed66e6bf4d81423d00e9-527x700.jpg)
ここにカセッテを入れます。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/f815859e832cfde505cd7f1ed6846d6e-700x527.jpg)
照射野ランプはありません、ランプが切れても補充出来ないのがわかっていたから、この機械にしたのかもしれません。賢明な判断だと思いました。
当然、絞りもないので、円盤をまわしてカセッテサイズに合わせます。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/0efac1d61549dc608a8b836ea416dc99-527x700.jpg)
暗室です。撮影後現像します。
左にアグファの自動現像機が見えますが、故障していて、修理も技術者がいなくて出来ないとの事で、正面のタンクにてバット現像していました。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/c33eec2f665fcefc9e3f1e42c8f98f3b-700x527.jpg)
左から、現像液、水、定着液、水の順でフィルムを漬けていきます。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/788021caf29ac4132c8b1ba4273dd698-527x700.jpg)
現像液に浸しながら、フィルムの黒化度を確認します、エックス線条件が多い写真は黒化が早いが、少ない条件でも、現像時間を増やせばそれなりの黒化度があるので(コントラストは悪いが)、再撮影することはほとんどありませんでした。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/ca29eb1e112fd7e98ffc1b70a5554a29-700x527.jpg)
乾燥は、乾燥器など無いので雨が当たらない軒下か、室内にて乾燥します。
![](http://sanden-rsv.com/wp-content/uploads/2022/01/96ef090222f92a56d63228eca0e0559b-700x527.jpg)
撮影した写真は、病院の所有物ではなく、患者の所有物となるので、袋に入れて患者に渡します。
以上が一連の流れです。
日本に比べてのんびりと仕事をしていた印象です、仕事中にもかかわらず、職員は病院前の売店で買い物したり、外をうろうろしたりしてました。
私とカウンターパートで留守にしていても、患者は文句も言わず、レントゲン室の前で待っていました。
仕事も7:00ぐらいに全職員のミーテイング?お祈り?ではじまり、15:00ぐらいには終わってました、撮影数も1日10件程度だったので、空いた時間は英語の勉強をしたり、小説を読んだり、ぼーっとしてました、今考えると幸せな時間だったと思います。